UP DATE:2015/05/12
【派遣/アパレル/おもしろ】「銀座山野楽器」に学ぶ団塊シニアを呼び込むアイデア
CDが売れなくなった、音楽ショップは無くなると言われ続けている時代のなか、いまだ店内に行列や人だかりができるお店があります。銀座四丁目の一等地に建つ「山野楽器」。今日はこのお店の興味深い話にちょっとお付き合いください。
街の音楽ショップ、すっかり見かけなくなりましたね…。こんにちは、CIN派遣キャスティング編集部です。創業1892年の老舗「山野楽器店」。地下一階から地上七階まで、Jポップからジャズ、クラシックなどの音楽CDや楽譜はもちろん、楽器店というだけあって、ギター、フルート、ピアノなどの楽器も豊富にそろっています。しかし、異常なほどの人気のヒミツは別のところにあったのです。
銀座ならでは、老舗ならではのターゲット選定
販売のお店においては当たり前の施策ともいえますが、「銀座山野楽器」成功の裏にはターゲットを徹底的に絞り込んだ販売企画がありました。銀座と言う立地から、おもなターゲットは60代から70代の団塊シニア。子供も独立して、仕事も退職、時間とお金にある程度余裕があり、銀座でショッピングや観劇を楽しむ人たちに向けてさまざまなイベントを仕掛けたのです。
古きを懐かしみ、新しきを楽しむ
「銀座山野楽器」が団塊シニアに向けて企画したのは、昔懐かしいアーティストのイベントや、歴代映画のパンフレットを集めたイベントなど。もちろん、今人気のアーティストや、演歌の新作リリースイベントなども並行して行ないます。彼らの新しい物への欲求と、懐かしい物への欲求の両方を刺激し、企画を立てる事でより多くの集客を実現。繰り返すうちに、シニアの仲間内では「行けば、必ずワクワクがあるお店」へと変わっていったのです。しかし「山野楽器」のすごいところはこれだけではありません。
真の名曲&名作はいつの時代も共通
ターゲットにしているのは団塊シニアから上の世代ですが、実際に訪れてみるとそこには若い世代の姿も。団塊シニアにとって懐かしいものは、若者にとっては目新しいもの。そして、過去に人気があった作品は当然、名曲や名作ぞろい。今見てもそれは変わらないのです。「古き良きを伝える」そこに新たな購買層を生見出し、幅広い世代へのアプローチを可能としたのです。
まとめ
団塊シニアは、お金と時間があるだけでなく好奇心も旺盛です。彼らはビートルズやストーンズと青春時代を共にして来た世代。バリアフリーなどに気を遣うことももちろん大切ですが、「カッコいい、おしゃれな先輩方」として扱うことも忘れずに。これは年上の方を接客するうえで絶対に必要なことではないでしょうか。